一発で決める採血のコツと考え方

2019年10月14日

今回の記事でご紹介するのは超重要事項である以下の2点です。

  • 針の刺入ポイント
  • 針の動き

 

 

●針の刺入ポイント

(針を刺す箇所のことをこのブログ内では

説明の都合上「刺入ポイント」と呼びます。)

 

皮膚の刺入ポイントについては後ほど記載します。

より大事なことは血管の刺入ポイントと考えます。

 

ズバリ、腕を上から見て血管の(上ではなく)横の壁を狙ってください。

 

繰り返しますが、血管の刺入ポイントは血管の横の壁です。

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なぜか。

 

ひとつは

皮膚に針を刺入し血管に到達するまでの距離を

できるだけ精度よく把握するためです。

上から刺した場合、その距離感は奥行きで把握することととなり

血管と針先が近いのか遠いのか把握するのが困難なため誤差が生じます。

 

もうひとつは、血管の上の壁から針を入れ、外してしまった時に

血管が左右どちらに逃げたか把握しづらいためです。

針を刺したものの血液が流入せず

一度針を引いてから、再度針を進めることはよくあると思います。

この際、どの方向に針を進めればいいか、しっかりイメージできていますか?

 

これをイメージできるためには

どうして外したのか、どのように血管が逃げたのか把握する必要があります。

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皮膚から針を入れ組織を貫き針と血管の関係が

どのようになっているのか想像しながら針を進めましょう。

 

●針の動き

血管の走行に対し一定の角度をつけ血管の横の壁を狙いましょう。

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一定の角度をつけて皮膚から

狙った血管壁に向かって針を進めてください。

血圧が高く血管の壁が固いほど

入射角を大きくする必要があります。

 

針で血管に穴を開けるだけならば、理想の角度は90°です。

しかし、目的は血液の採取です。

血管を貫通してはならないし、

針穴を血管内に維持しなければならないので、

血管に対し90°はやめておきましょう。

(ふつうはしないと思いますが)

 

「標準採血法ガイドライン」によれば

針の入射角は 血管の走行に対し30°までとなっています。

それ以上の角度となると

血管を貫通して組織を損傷し神経に触る恐れがあるので

絶対にやめましょう。

 

血液が針に流入してきたら角度を血管と同じ方向に変え

2-3mm進めてください。

これで針が十分に血管内に挿入され安定して血液が流入します。

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以上、血管の刺入ポイントと針の動きについてご紹介しましたが、

皮膚のどこから針を入れるのがベストかという

皮膚の刺入ポイントについては

それほど神経質に考える必要はないように思います。

 

血管の刺入ポイントを決め

一定の角度で針を入れようとすると

自ずと皮膚上の刺入ポイントがエリアとしてみえてきます。

下図の例では印を血管の刺入ポイントとした場合、

白のエリア(血管の脇)が皮膚の刺入ポイントとなります。

皮膚の刺入

「このエリアであればどこから針を入れても失敗しない」という

強い気持ちを持って針を入れていきましょう。

技術も大事ですが

メンタル面も採血の成否を分ける大事な部分ですからね。

 

以上、失敗しない採血の考え方2点でした。

この2点を実践するだけでかなり精度が上がるはずです。

 

採血法についてはまだ他にも若干の tipsがあるので

今後このブログで紹介していきます。